タンス+タンス ディフェンス(インピーダンスとは)
前月号の電子回路におけるオフェンス(電流)、ディフェンス(レジスタンス、リアクタンス)の続きです。
今回はインピーダンスについてです。
簡単に言えば、インピーダンスとはレジスタンス+リアクタンスの合計です。
またまたバスケットボールに例えます。
直流と交流、電気の流れ方によって、ディフェンスが変わります。
直流の場合は、オフェンス(電流)に対してディフェンス(レジスタンス)が1対1でマークし、抑えようとします。
交流の場合は、オフェンス(電流)がマイケルジョーダンとでも思ってください。
一人で抑えきれませんので、ディフェンス二人のチームで抑えようとします。
そのチームを担うのがレジスタンスとリアクタンスです。このチームのことを電気回路ではインピーダンスといいます。
交流で活躍するリアクタンスの中にはコイルやコンデンサのような抵抗成分(ディフェンス)のスペシャリストがいます。
そのディフェンスの特徴です。
交流のオフェンス(電流)には、
ちょこまかとスピーディーに突破するタイプ(高周波)と一直線にパワーで押してくるタイプ(低周波)がいます。
コイルは、スピードタイプを止めるのが得意で、[周波数が高いほど妨げる力(ディフェンス)が強くなる]
コンデンサは、パワータイプを止めるのが得意です。[周波数が低いほど妨げる力(ディフェンス)が強くなる]
どちらのタイプも均等に止める万能選手がレジスタンスです。
ちなみに
コイルの抵抗成分を 誘導性リアクタンス
コンデンサの抵抗成分を 容量性リアクタンス と呼んだりします。
電流の流れるところには抵抗成分が必ずあります。
皆さんの家庭でコンセントにつなぐ機器、エアコン、冷蔵庫、TV、USB充電器等は
日本では交流100Vか200Vで動くものがほとんどです。
電気製品の作り手側では交流の抵抗成分のインピーダンスという言葉は必ず出てきます。
レジスタンス、誘導性リアクタンス、容量性リアクタンス
これらの3つのタイプをうまく組み合わせて、ディフェンス網を敷くように
意図したように電気が流れるように回路を設計します。