ACアダプタ主要部品 電解コンデンサ編
ACアダプタや電源ユニットには、さまざまな電子部品が使われます。
このシリーズでは、基本的な各電子部品の役割を、簡単に解説できればと思います。
初回はアルミ電解コンデンサ。電源の寿命部品と言われ、
電源を選ぶ際に重視される方も多いのではないでしょうか?
コンデンサの役割は、電気を蓄電し、一定量で放電し続けるものです。
電気を水に例えるなら、コンデンサは小さいダムと考えればイメージしやすいです。
入力される電圧が高いときには充電し、電圧が低いときには放電して、
後続回路へ流す電気量を一定にします。
実際の使用例を、交流→直流への変換メカニズムとともに見てみましょう。
コンセントから出た交流電圧は、トランスで適切な電圧に変圧(下図①~②)された後、
ダイオードを通してマイナス電圧をプラス側へと誘導し、下図③のように変換(=全波整流)されます。
整流後の波形は脈動が大きく、直線とは程遠いですが
コンデンサを通すことで直線に近い形(上図④)で出できます。
蓄電と放電で波打った電圧の脈動を抑える(=平滑する)のがここでのコンデンサの役割です。
電解コンデンサの寿命(≒電源寿命)には温度上昇が大きく関わります。
ノイズ(リップル電流)による発熱にも影響を受ける為、ノイズ対策は欠かせません。
当社製品でもあるコイルやリアクトルは、代表的なノイズ対策部品の1つです。
コイル解説はまたの機会になりますが、コイルが電解コンデンサの延命に一役買うように
各電子部品は補い合いながら成り立つため、組み合わせが非常に重要です。
当社では信頼のある国内メーカー様の電子部品を使用し、
使われる製品とともにその寿命をまっとうする、最適仕様の電源を提案させていただきます。