安全規格IEC62368とは?その生い立ち
最近、IEC62368という言葉をよく耳にしませんか?
IEC62368は情報通信機器向けの安全規格「IEC60950」と
AV機器向けの安全規格「IEC60065」の2つの規格に置き換わる新たに開発された
電気安全規格です。
でもなぜ、そもそもこの規格が開発されることになったのか…
本来、人体への傷害を防ぐ「ハザード・ベース・セーフティ・エンジニアリング(HBSE)」
という概念がベースなのですが、
現在、我々を取り巻く環境は変化し情報通信とAV機器の2つの機能を持ち合わせた
機器が数多く普及するようになりました。
これらの機器を1つの規格でカバーするために開発された新規格です。
ただ、IECの新規格が開発されたとしても世界の国々がその規格を受け入れないと
電気安全規格として成り立ちません。(ここが注意点です!)
IEC62368については2014年に第2版が発行されてから
欧州・北米・日本が次々にこの規格の受け入れを始めました。
(ちなみに初版発行は2010年1月)
【 IEC62368-1 第2版の受け入れ状況 】 | |
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欧州 | EN62368-1第2版を発行(2014年) |
北米 | UL62368-1 第2版を発行(2014年) |
日本 | JIS C 62368-1を発行(2018年) |
受け入れを始めた国では、旧規格から新規格に移行していきます。
逆に各国足並みが揃っていない為、海外向け製品には注意が必要です。
この度弊社は、IEC62368-1 第2版で-20℃から+60℃までの広温度範囲を認証した
ACアダプターの量産を開始します。
海外認証は0~40℃が一般的ですが、より広い温度範囲での海外認証品をお探しの際は
是非、お問い合わせ下さい。
身の回り製品が変わっていくと、規格も整備されていく。
考えてみれば当然の話ですね。
変わらないのは事故を起こさない製品を造るための取り組む姿勢だけです。