「いただきます。」「お陰様で」そして「ありがとう」
私たちが日常使っている言葉です。こういう言葉を聞くと気持ちがいいですね。
この前、香港からの帰りの空港でのこと。
「お子様連れの方、介助が必要な方の優先搭乗を行います。」
「次にビジネスクラス○○メンバー...」
とアナウンスが入り、優先搭乗が始まった。
たまたまなのか、その優先搭乗の列に並んでいる人が沢山いて「今日は沢山いるなあ」
と思っていたら、後ろの男性が係りの人に、
「私はビジネスクラスです。前に行かせて」みたいな事を言っているんです。
係りの人は、
「皆さん優先搭乗ですのでお並びください。」
そういなされていましたが、本人は納得がいかないらしく独り言にしては大きな声で
「ビジネスが何でこんなに並ぶんや!」
とご立腹な様子。
「なんか傲慢な人やな。この人が隣の席とかは絶対いややな。」
と思っていたら、なんと右隣の席!
嫌な予感がしました。
なんとその予感は直ぐに的中。
CAさんがウエルカムドリンクをいくつか持って機内を歩いていた時、その隣の男性が
そのCAさんの持っているドリンクに手を伸ばし、それに応えるようにCAさんも私の
前辺りにドリンクがのったトレーを差し出した瞬間。
通路の後ろから来た人がCAさんに接触し、その勢いで持っていたドリンクをトレーごと
私のズボンに
「バシャー!!」
その日の私は白色のチノパンツ。
見事に変な色と臭いになりました。(下着も冷たいし~)
CAさんはたくさんのおしぼりを持ってきてくれて、割れたグラスを片付け、平謝りで、
こちらが逆に恐縮してしまうくらいだったんだけど、その事のきっかけとなった、隣の
男性は謝罪どころか気遣いの言葉も一切無し。
まったく非常識な方でした。
直接本人がドリンクを溢したわけではないけれど、「すいませんね」とか「だいじょうぶですか?」
とかあってもいいと思いませんか?
一歩を譲れば早く行ける。
「世の中を渡っていくのに一歩を譲る気持ちがある。一歩を退くのは、のちのち一歩を
進めるための伏線となる。」私はそう思っています。
他人を押しのけようとする人は周囲の反感をかいます。
自ら相手に譲って引くという心がけが、逆に尊敬を集める事になるのではないでしょうか。
そして私たちが食事をするとは、何かの命を頂いています。植物・動物、何であっても
生きていたものの命を口にしなければ、私たちは生きていけません。
その事を感謝する。それが、「いただきます。」という事だと思うんです。
傲慢とかエラそうとか、少しみんなと違うからといってそうなってしまうんだろうけど、
「お陰様」という気持ちを忘れないように。
「日向」と「日陰」 「日陰」と「日向」 「陰」と「陽」
「陰」があるから「陽」があり「陽」があるのは「陰」があるから、だから「お陰様」
ということだと思います。
傲慢にならず「お陰様」と感謝し、「ありがとう」とお礼を忘れてはいけないと思う。
有る事が難しいから、有り難うだから。