先日 娘の車を買う事になり、最近よく売れているディーラーに家族で行った。
スタイルも良く燃費もいい。ちょっと小洒落たヨーロッパの小型車と見間違う。
(ナンバーが黄色くなければ)
こりゃ良く売れるわな。
対応してくれたセールスは、
「お陰様で大変良く売れておりまして、
車種によりましては半年以上お待ち頂いている物もございます。」
とのこと。
我が家は決まっていつも、今回来たディーラーではなく
そのお隣にあるM社のディーラーでここ何台かお世話になっていた。
多い時で、私・息子・父の3台がM社って事もあった。
今回もM社でって事で妻とは話していたのだけれど、どうも娘は違ったみたいだ。
「じゃ直ぐに乗れるのはありますか?」
「どちらの車か選んで頂けましたら、在庫・納期の確認を致します。」
その言葉に促され、娘は車種・色などをずいぶん悩みながら選んだ。
そしてセールスにその内容を告げると、
「ああ、それは大変人気がありまして、6ヶ月待ちとなっております。」
「え!」
「それじゃあ色を変えれば? 別の色にすれば?」
「4ヶ月は掛かります。」
「別の車は?」
「4ヶ月位ですかね。」
「え!?」
「私は直ぐに乗れるものは?と聞いたんですけど?」
と言うと、
「大変人気でどれも最低4ヶ月はお待ち頂いております。」
との返事。
「じゃ我々に選ばせた時間はいったいなんだったの?」
「大変人気がありまして。」
「じゃもういいです。」
と言って店を出た。
この店は売る気があるのか?と思える対応である。
多分相当な数の注文が入っていて、
今売れなくてもいいです。ってことのようだ。
「やっぱ駄目だね。」
「あの態度は何?」
そう妻と娘に言いながら店を出て隣のM社ディーラーへ。
「お帰りなさいませ!」
店に入るなり顔見知りのセールスがやってきた。
「え!」少し驚いた顔をすると、
「さっきまでお隣のディーラーに行かれてましたね。」
「そうだけど、どうして知ってるの?」
「さっきお昼ごはんに店を出たら奥様の車が見えまして。」
「すいません。浮気してました。いや、しようとしてました。」
なんとなくバツの悪い感じがして、冗談っぽくそう言うと……
「いえ、いえ、とんでもないです。」
「あちらもすごくいい車ですから。」
「今回もうちで買ってくださるのでしたら、できるだけ頑張ります!」
「ご要望をお聞かせ下さい。」
満面の笑みでそう答えた。
まさにこれ!この対応!
~~~~ 次号へつづく ~~~